近況集

関富士子
清水さんにや長尾さんに励まされつつ、個人詩誌「rain tree」を初めて五か月ほど。インターネットにもサイトを開設してスリリングな毎日です。つまり日夜噴飯ものの冷や汗ものを宇宙に向かって散らしている。宇宙は巨大で寛大な胃袋か。はかなくいとおしい言葉たち。
"raintree"url<http://home2.highway.or.jp/ofuji/> 

長尾高弘
突然思い立ってNTTのOCNというサービスを契約した。常時接続の専用線で自宅とNTTの中継点を結ぶ。専用線にルータとサーバをつなげば、インターネットに24時間接続される。世界じゅうから私の横にある小さなPCにアクセスして、私のホームページを見せることもできる。いちいちプロバイダに電話をかけなくてもインターネットにアクセスできるのは便利なのだが、常時外からこの仕事部屋が覗かれているような気分にもなって、妙に落ち着かない。現実にはそのようなことはないのだが、事実として知っていることと心理のずれが面白いと思った。

ナーダ夏際(夏際敏生)
 1997年5月8日午後5時7分。胃癌と食道癌による敗血症で夏際敏生は亡くなりました。思えば20余年間生活を共にし、「希死念慮」という病で入院していた私を、舞踊の世界へと導いたのは彼でした。そして15年間、30回の舞踊公演の全作品では、構成・演出・音楽・照明プランの全てに力を発揮してくれました。
 そんな意気軒昂な彼を、私は常に師と仰ぎ生きてきたように思います。ですから病に倒れてからの、はかなげで虚ろな姿を想うと今でも、息苦しく眠れぬ夜がしばしばです。
 でも唯一の慰めは、清水鱗造氏のご尽力で「Booby Trap」第23号を病院のベッドで受け取ることができたことです。いつになくきりりとした目つきで、くい入るように読み、とても嬉しそうでした。そして5月10日には「Booby Trap」第23号を携えて荼毘に付しました。
 この場を借りて改めて、清水鱗造氏にお礼を申し上げます。又、ずっと先になると思いますが、1960・1970年代の作品をまとめ、昧爽社より出版することで、生前の夢を実現させたいと思っています。今度ともどうぞよろしくお願いいたします。

吉田裕
 ノートも第IVにまで及んで、バタイユにけりを付けるところまで来るかなと思っていたら、まだ周辺部分を固める作業に終始しました。次には宗教的関心の遍歴を辿るつもりで、これこそが中枢部分になると考えていますが、どこに落とし穴があって、迷い込むことになるかわかりません。それも楽しいかもと考えつつ、ともかく書き続けます。

[ホームページ(清水)] [ホームページ(長尾)] [編集室/雑記帳]
エキスパンドブック版  [98/4/6 朗読会]
[No.25目次] [前頁(はっぱ)] [次頁(〈編集後記〉)]
mail: shimirin@kt.rim.or.jp error report: nyagao@longtail.co.jp