駿河昌樹
届いたたよりのはずれを流れた 届かない妻 滞ってながれはよみがえり おわりを意味する春も 風はいつもほしいでしょうから 崖に近寄るひとですか 籠もって 色をあつめ 雲より授けられる子 どの子も つめたい肉ひとつひとつ 備えをしいられて 汗ばんで たましいが喉につまる 夏の近づくわたしふたりに そう、ふたりに 泉はまた近づいてくる 物をみつめる物 過ぎていくのは物の時間ばかり 汗ばんで みどり深い懸隔を掘る すぐ太陽をあおぐ癖を残して 汗ばんで