声に


お前は誰 凍った手か 抜け落ちる一本の毛髪 電車が通ると ぐらぐら揺れるビール瓶 海龍王寺の庭のコスモス 裸にしてみたい だがどこにいるのか 窓の中の空 伸び縮みする細胞 枯枝のように 骨の散らばる墓場 底まで透き通った瞳 ぼくには見つからない 娘たちがかたまって 腹を抱えて笑っている ガラクタばかり 作っては捨ててきた でも 形なんかどうでもよいのだ あいまいだが 確かにいる お前は誰


(C) Copyright, 1995 NAGAO, Takahiro
|ホームページ||詩|
|前頁(声)||次頁(虫の絵)|
エキスパンドブック版
PDFPDF版
mail: nyagao@longtail.co.jp