17 すみれが丘



写真17-1

写真17-1 神無公園で右に曲がる
 散歩を始めたときには、今まで通ったことのない道を通ってみようということを考えて、実際にこれまでの散歩ではなるべくそうしてきたのだが、やはり何度か同じ方向に行くと、同じところを通ってしまうことが多い。たとえば、遊歩道を通って神無公園(写真9-18)まで行くと、そのまま遊歩道を行くか、公園から車道に出て遊歩道と平行にビュープラザセンター北(写真12-2)の方に出てしまう。公園を出たときに左に曲がるのは、右に曲がったら家に戻る方向になってしまうからだが、改めて考えてみると、そちらは歩いたことがない道なのだ。
写真17-2

写真17-2 山田富士公園ハイツから見た国際水泳競技場
 ある日、神無公園の横を通っているときにそれに気付いて、右に曲がってみた(写真17-1)。左に曲がると、まさに写真12-2の風景になるのだが、右に行くと、目の前にあったのは山田富士公園ハイツだった。道はその山田富士公園ハイツのところで左に90度曲がっていた。山田富士公園ハイツを通り過ぎると、右側に国際水泳競技場が見えた(写真17-2)。日吉元石川線と平行に走る次の道になっているようだ。
写真17-3

写真17-3 北山田南側交差点から見た北山田交差点
 そこから道は下り坂になり、佐江戸北山田線と交差した。すぐ右は、北山田交差点である(写真17-3)。佐江戸北山田線を渡ると、道は再び上りで、上り切ってすぐに行き止まりになった。左には、例の住宅都市整備公団の研修センター(写真12-11)が見えたので、右に行った。この道は日吉元石川線を跨ぎ越していた(写真17-4)。そうか、それならここは車で通ったことがある。日吉元石川線を渡ると、すぐに右に90度曲がっていて、そのまま走ると旧道につながるはずだ。
写真17-4

写真17-4 稲穂歩道橋の日吉元石川線
 しかし、左側を見て驚いた。北山田小学校というのがある(写真17-5)。以前、ここを通ったときには、そんなものはなかった。北山田小学校を造っているのは知っていた。車で日吉元石川線を走ると、ここから少し走ったところに「北山田小入口」という交差点があり、そこからトラックなどの工事車両が盛んに出入りしていた。それだけではなく、実際に自分の車で走り、鷺沼に出るときに使っている市境の道(写真13-16)に出ることも知っていた。しかし、日吉元石川線の上を走るこの道からすぐのところに入口があるとは思わなかった。例によって、車で走ると、実際よりも遠く感じるという錯覚だったのだろうか。
写真17-5

写真17-5 北山田小学校
 その日はそこから山田富士公園の横を通って帰ってしまったが、北山田小がこんなに近いのなら、すみれが丘に行くのも簡単かもしれないと思った。家で地図を見ると(最初は地図なしで歩いていたが、数週間してから新しい地図を買った。もっとも、出かけるときには持っていかないので、歩いていると道に迷うこともある)、北山田小のすぐ裏から、地番としてはすみれが丘になっている。
写真17-6

写真17-6 北山田とすみれが丘の境界
 すみれが丘については、以前に少し触れたことがある。鷺沼からのバスも、たまプラーザからのバスも、ほとんどがすみれが丘止まりで何年も悔しい思いをしている。間違えてすみれが丘行きのバスに乗ってしまい、仕方なしに歩いて帰ったときにはとても疲れた。なぜすみれが丘がそのように優遇されているかというと、ニュータウンが空地だらけだったときからすみれが丘は立派な住宅地になっていたからであり、バスを走らせている東急が開発した住宅地であるからだと思う。妻によると、計画自体はニュータウンの方がはるかに古いのだが、すみれが丘は開発が始まるとあっという間に住宅地になってしまったとのこと。民間企業は土地を遊ばせておいたりしないのだ。すみれが丘には、東急ケーブルTVも入る。ニュータウンにも、少し遅れて公団系の都筑の森というケーブルTVが開設され、たとえばコンフォール城山の丘が建ったためにTVの写りが悪くなった家のための対策に使われているのだが、チャンネル数が少ない(私の家は補償とは無関係に入っているが)。
写真17-7

写真17-7 すみれが丘公園
 すみれが丘行きの出発点は、北山田小(写真17-5)である。地図をよく見て覚えたはずの道がどこだかよくわからなかったが、たぶんここだろうというところを入ったらそうだった(写真17-6)。その道は右が北山田6丁目、左がすみれが丘になっているのである。しかし、電柱に貼ってある住居表示を見なければ、そうだとはわからなかった。今までに見てきたニュータウンとニュータウン区域外の境界とは異なり、どちらも住宅街だからである。
写真17-8

写真17-8 ケヤキ通り
写真17-9

写真17-9 すみれが丘の住宅
 坂を上がるとすみれが丘公園があった(写真17-7)。鷺沼行きのバスに乗ると、すみれが丘の次がすみれが丘公園というバス停なのだが、バス停からは公園は見えないし、どこにあるのだろうと思っていたのだ。地図を見てから来たので、驚きは半減だが、なるほど、ちょっとニュータウンの公園とは違うかな、と思った。児童公園部分と野球場部分から構成されているのは、神無公園(写真9-18)や工事中の東山田公園(写真8-7)と同じなので、どこが違うと言われると困るのだが、遊ばれてきた歴史を感じるというようなところだろうか。
写真17-10

写真17-10 すみれが丘小学校
写真17-11

写真17-11 すみれが丘交差点
 バス通りは、公園からすぐだった。この道は牛久保の丘から見える中山北山田線の延長線上だが、この辺ではケヤキ通りと呼ばれているようだ(写真17-8)。恥ずかしながら木のことはよくわからないのだが、街路樹がケヤキなのだろう。7年前に初めて来たときから、車で通るとこの街路樹が羨ましく感じたものだ。適度に暗く、適度に住宅の目隠しになっていて、落ち着いた感じがするのである。ニュータウンに入ると、ただがらん洞の道が広がっていて、何か足りない感じがする。
写真17-12

写真17-12 すみれが丘のバスの折り返し所
写真17-13

写真17-13 十代歩道橋の日吉元石川線
 ケヤキ通りを渡って反対側のすみれが丘も少し歩いてみる。少し歩いていて、これがすみれが丘の住宅街だという感じの風景に出くわした(写真17-9)。何でもない住宅街だと言えばそれまでだが、やはり住宅街としての歴史があるので、気のせいかもしれないが、ニュータウンより少し落ち着いた雰囲気があるような感じがするのである。
写真17-14

写真17-14 神無公園でゲートボール
 すみれが丘小学校(写真17-10)の前を通って、再びケヤキ通りに戻る。すみれが丘の交差点は、すぐそこである(写真17-11)。日吉元石川線には入らず、バスの折り返し所(写真17-12)の手前の道を入っていったら、日吉元石川線を渡る歩道橋に出た(写真17-13)。十代歩道橋と書いてある。少し歩いたら、住都公団の研修センター(写真12-11)がまた見えた。佐江戸北山田線を渡り、ビュープラザセンター北(写真12-2)から神無公園(写真17-14)の前を通って帰った。

参考地図

99/3/16


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