24 すみれが丘、牛久保、中川



写真24-3

写真24-3 公園のなかの境界線
 3月は、子供が熱を出したり、雨が降ったりで、大棚の丘を歩いてから2週間近く散歩に出られなかった。散歩に出られない日が続くと、あそこをまだ見ていない、ここをまだ見ていないということをあれこれ思い付く。すみれが丘(写真17-11)には行ったが、すみれが丘公園(写真17-7)以外は車で通ったことのある場所ばかりだったなとか、すみれが丘南交差点(写真20-3)から小山田交差点(写真20-16)までの日吉元石川線と並行している牛久保町の山のなかは実際のところどうなっているのだろうかとか、中川(写真18-4)には行ったが、サントゥール中川(写真18-19)には行っていないなといったことである。長い間出かけられなかった分、久しぶりに出かけられるという日には、思い切って遠出をすることにした。
写真24-4

写真24-4 空地の向こうのニュータウン
 まずはすみれが丘に行く。北山田小学校の横の歩道(写真24-1)を通って北山田小入口交差点(写真17-23)からの道にぶつかる。この道を渡ってそのまま歩くと、写真17-6の道になるが、1本日吉元石川線寄りの道に入ると、すぐにすみれが丘公園に出る(写真24-2)。地図を見ると、この公園は全部が全部すみれが丘ではなく、ほんの少し北山田が混じっている。どういうことなのだろうか。答はすぐにわかった。ちゃんと境界のところにフェンスが張ってある(写真24-3)。そのまま北山田とすみれが丘の境界線をたどって行った。右側には家があるが、左側は空地になっているので、境界はすぐにわかる。日吉元石川線のすぐ手前まで来た(写真24-4写真24-5)。広い空地の向こうに当たり前のように街が続いているのが面白いと思った。
写真24-7

写真24-7 すみれが丘中通り
 すみれが丘に引き返し、ケヤキ通りに出た(写真24-6)。すみれが丘公園交差点で左に曲がる。前回はケヤキ通りを渡ってからすぐに左に曲がってしまったが、今日はまっすぐ歩く。ここは地図によると中通りとよばれているようだが、車でも通ったことがない。高級住宅街という感じの街並が続く(写真24-7写真24-8)。
 しかし、ある交差点で、ちょっと外れてきたような感じがした。住宅街のなかにちょっと畑が混ざってきたのである(写真24-9)。ここで左に曲がれば、すみれが丘南交差点に出られるだろうと思った。道は下り坂になっていた(写真24-10)。少し歩くと、左に少し入ったところに公園が見えた。これは地図で予習してあったすみれが丘第2公園に違いない(写真24-11)。こちらの公園は、すみれが丘公園と比べると、かなり小ぶりである。すみれが丘公園はニュータウンのなかの近隣公園(神無公園: 写真9-18や東山田公園: 写真8-7)に近いが、第2公園は児童公園(ゆうやけ公園: 写真4-2やあおぞら公園: 写真8-10)のようなものに近い。
写真24-12

写真24-12 すみれが丘南交差点の手前の坂道
 すみれが丘第2公園から先ほどの道に戻ると、すぐにすみれが丘南交差点が見えてきた(写真24-12写真24-13)。まだ昼食を食べていないので、すみれが丘南交差点の横のマクドナルドに入る。食べるのに時間がかかっては、遠くまで歩けない。
 マクドナルドからは、すみれが丘南交差点をそのまま渡ったような形でほんの少し歩くと五叉路に出る。右に行くと、研究所に行ったときに通った道で(写真20-13)、ここからは牛久保の山の中には入れない。左に行ったのでは、すみれが丘交差点の方に出てしまう。斜め左の道は、車で一度通ったが、ニュータウンのなかをぐるぐる回った挙げ句に牛久保2丁目交差点(写真20-2)に出た。となると、斜め右の道が正解なのではないだろうか。
写真24-17

写真24-17 牛久保町からの風景(その2)
 肝腎のこの五叉路の写真を撮り忘れてしまったが、この道は入ってからすぐに上り坂になった(写真24-14)。住居表示を見ると、右側は牛久保町、左側は牛久保2丁目になっている。ニュータウンと非ニュータウンの境界を歩いているわけだ。これは脈がある。右に入って行ける道を探していると、鉄塔の下に出た(写真24-15)。この鉄塔は、研究所に向かって歩いていたときにも目に付いたもので、一体何なのだろうと思っていたが、下まで来ても、結局何のための塔なのだかよくわからなかった。しかし、ここには牛久保町に入って行く道があった。そして、その道に入るとすぐ、視野が大きく開けた(写真24-16写真24-17写真24-18写真24-19写真24-20写真24-21写真24-22)。研究所のそばの市境の道(写真20-7)や、国際水泳競技場(写真16-11)、山田富士(写真21-2)など、見晴らしのよいところには色々と行ったが、ここはそれらのなかでも最高だと思った。
 しかし、この道、いつどこかの家で行き止まりになっているかわからない。無難そうな道を歩いていたら、すぐにまたニュータウンとの境界に出てしまった。牛久保町からなるべく離れないように歩いていると、畑の向こうにサントゥール中川が見えるところに来た(写真24-23)。山の中に戻る道はもうない。諦めて、サントゥール中川に面した中川交差点(写真24-24)に出た。左右に走っているのは、日吉元石川線である。
 この近くに、今日のもう1つの目標がある。地図に牛久保跨道橋と書かれているところである。ここを渡れば、ニュータウンの日吉元石川線を渡る橋をすべて渡ることになる。もちろん、車で何度も通っているところだから、その跨道橋というのがどこにどのような感じであるのかは大体覚えている。しかし、歩道橋ではなく、車も通れる道だということは、実際に自分で渡ってみるまでわからなかった(写真24-25写真24-26)。それによく考えてみれば、ここはニュータウン区域ではないのである。ニュータウン規格ではないものがあっても不思議ではない。
写真24-27

写真24-27 工事現場
 その跨道橋を渡って日吉元石川線の北側に出ると、広大な工事現場が見えた(写真24-27写真24-28)。何を作ろうとしているのかはわからないが、今のところは空地が広がっているだけなので、少し遠くもよく見える。東名高速や国道246号線も見える。この工事現場と道を隔てた反対側は少しだけニュータウンが食い込んでいる。家々の隙間から、さっき通った中川交差点の向こう側や日吉元石川線が見えた(写真24-29)。
 工事現場に沿って下り坂を下りていくと、再び日吉元石川線に戻った。一番近い横断歩道は先ほどの中川交差点である。150mほどだが、戻るのは面倒だったので、車の切れ目を見てささっと渡ってしまった。反対側にも同じくらいの幅の道が続いている。あとで見ると、この道は都筑区と青葉区の境界線になっているらしかった。サントゥール中川と同じ形で色違いという横浜市公社ウェストエミネンスが見えた(写真24-30)。道の反対側を見ると、日吉元石川線の向こうにたまプラーザ東急が見える(写真24-31)。
写真24-35

写真24-35 烏山公園の山道
 区境の道を歩いて行くと、先ほど日吉元石川線の向こう側の工事現場から見えた市営地下鉄の高架を潜り抜けた。そこからニュータウンの方に戻ることにした。ウェストエミネンスとサントゥール中川の南西端に沿って歩いて行くと(写真24-32)、公園の前に出た(写真24-33)。烏山公園という名前である。公園の左側には、2つのマンションの住人が中川駅に出るために使っているらしい歩道があって、そちらは人通りが激しかったので、右に曲がってみた。反対側の端にも入口があった(写真24-34)。ここから公園のなかの山道に入った(写真24-35)。ちょろちょろと水が流れているが、例によってあまりきれいな水ではない。
 頂上からは反対側の中川駅や港北ガーデンヒルズが見えた(写真24-36)。反対側には、サントゥール中川が見える。驚いたことに3月の半ばだというのに桜が咲いていた(写真24-37)。開花宣言はそれから4日後だったが、木によってばらつきがあるのだなということを知った。
写真24-37

写真24-37 桜越しにサントゥール中川を見る
 反対側に下りていく道を選ぶと、途中にちょっとした休憩所があって(写真24-38)、雪柳なども咲いていた。出口は中川交差点からの道が中川駅前通り(写真18-19)とぶつかる交差点の少し先だった(写真24-39)。この駅前通りというのは、以前も書いたように、不動谷(写真9-15)から請地(写真14-2)、牛久保交差点(写真18-12)を通り抜けてこちらにつながっている道である。この駅前通りに入り、写真18-19に写っている信号のところで右に曲がった。ここは車で何度か通っているところである。ベルグの4月というケーキ屋さんがあって、お土産などを買うときに使っている。途中で左側の駐車場を突っ切って行くと、港北ガーデンヒルズの中央広場という感じのところに出たが、人が多くてカメラが構えられない。諦めてまた駅の方に向かっていくと、この遊歩道は、駅前通りを渡る歩道橋(写真18-18)につながっているらしい(写真24-40)。
写真24-42

写真24-42 中川駅前の歩道橋から烏山公園を見る
 歩道橋で両側の風景をしっかり見てから(写真24-41写真24-42)、さらに歩道橋を歩いて行くと、中川駅前商店街というような感じのところに入っていった。ここでも人の目が気になってカメラを構えられず、商店街の外れまで行ってようやく1枚撮った(写真24-43)。この歩道橋の下の道も、車では何度か通っている。雑貨のタントムとか食料品のたからやといった大型店に行くときにはここから駐車場に入るのである(写真24-44写真24-45)。
 ここから再び中川駅の方に戻る。今度は人が少なかったので、途中の写真を撮れた(写真24-46写真24-47)。驚いたのは、写真に撮っていない2本の歩道橋の中間にたからや、タントムといった店を両側に並べた広い歩道があったことである。ここは、たからややタントムが開店したばかりの頃は、車も走れたはずだ。いつの間に変えたのだろう。そう言えば、港北東急ができてからこちらにはあまり買物に来なくなっていた。来ていなければ、街の変化にも気が付かないはずである。
写真24-48

写真24-48 中川無線中継所
 駅前に戻り、港北ガーデンヒルズの前に建っている鉄塔の写真を撮った(写真24-48)。この鉄塔は、写真24-15の塔とともにこのところ気になっていたものだった。港北ガーデンヒルズの真ん前にあるとは気付かなかった。車では意外と回りにあるものが目に入らないのである。しかし、このときからはこの鉄塔が港北ガーデンヒルズの目印になった。遠くからでも、鉄塔と港北ガーデンヒルズはよく見えるのである(たとえば、前回の大棚の丘からも見える: 写真23-8し、私の家のそばの坂道の上からも見える: 写真6-1)。
 ここで歩道橋の階段を下り(写真24-49)、くさぶえの道の入口(写真24-50)を通って、以前行きそびれた山崎公園の入口を通った(写真24-51)。写真18-21とは逆の向きでくさぶえの道も撮った(写真24-52)が、今日はもうすでにかなり歩いているし、山崎公園には深入りせずに、ここで引き返した。
写真24-55

写真24-55 武蔵工大の門
 牛久保の方に向かってくさぶえの道を少し歩き始めたが、ここで武蔵工大の正面を見てみたいと思っていたことを思い出した。遊歩道の隣を走っている車道に出て、また駅の方に向かって歩いて行くと、思いがけず、小さな石仏があった(写真24-53)。そして、先ほど驚いたという商店街の遊歩道の端に来た(写真24-54)。そこから100mほどで武蔵工大の門があった。くさぶえの道とは反対側の端である(写真24-55)。このあたりも1度車で通ったことがあるのだが、そのときは病院のようなものがあると思ったのだった。しかし、地図を見ても、このあたりに病院はない。病院だと思っていたのが武蔵工大だったのだろう。校舎に沿って車道を歩いて行くと、プールのようなものを作っているところがあって(家に帰ってから地図を見ると、小学校予定地と書かれている)、その手前に遊歩道の入口があった(写真24-56)。車道をそのまま歩いても牛久保2丁目の交差点(写真20-2)に出るだけだということはほぼ見えてきていたので、こちらに入ってみない手はない。
写真24-58

写真24-58 牛久保西公園を見下ろす
 上り下りなしにまっすぐ伸びていた遊歩道は、突然急な階段になっていた。左には長徳寺が見える(写真24-57)。正面は、牛久保西公園(写真18-2)のグラウンドが丸ごと見えた(写真24-58)。くさぶえの道に戻ってきたのである。
写真24-60

写真24-60 牛久保公園の方から見た牛久保交差点
 しかし、くさぶえの道はそのまま横断して(写真24-59)、上を走っている中山北山田線に出てみた。牛久保交差点がどのあたりにあるものか、ちょっと確かめてみたかったのである(写真24-60)。
 近いなと思ったところで、踵を返してすみれが丘方向に歩いた。上からくさぶえの道を見下ろし(写真24-61写真24-62)、前の方を見ると、長徳寺の山門とアオキの看板が見えた(写真24-63)。牛久保2丁目交差点も近いようだ。アオキの横まで行くと、すみれが丘入口交差点までが見渡せた(写真24-64)。
写真24-67

写真24-67 住都公団研修センターとビュープラザセンター北
 すみれが丘の交差点が見えたところで満足して、中山北山田線から離れた。牛久保の丘と呼んできたところには、牛久保公園というちゃんとした名前があることがわかった(写真24-65)。牛久保の住宅街を歩き(写真24-66)、空地の向こうの住都公団研修センターはやはり法外に大きいと思い(写真24-67)、その横の造成地に建築各社の幟がはためいているのを面白いと思ったら(写真24-68)、デジカメのメモリカードを2枚とも使い切っていた。

参考地図[すみれが丘][牛久保町][中川][武蔵工大]

99/4/21


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