夏際敏生
花々に和を講じながら 初子として咲き煩う 所期の明滅している星図を ゆらゆらと開け閉てする 振り向きは常に荒い 暖房を利かせて足蹴を編む夜が続く 私は輪にならない 道に全幅の不信を置いて渡った すぼまっていく女たち 海を割る挙手は廃れ 街上で風足は棒のように折れる 颯々と地理を脱いでいく みっちりサボタージュを積んで 不運まかせのゲームに冷めてるよ 端から腑に落ちない偶像ばかり それはもうモダーンな、昼下がり わたしたちは何紛いであるか 光を目深に被って いったい何を隠しているのだ