編集中記+α

 本号はBBS Panixの協力を得て、いろいろなtextfileを受け渡しする実験ができた。これから準備して、さらに投稿をパソコン通信でできるようにしたいと思っている。
 本号の原稿はすべてフロッピーディスクだった。編集段階では組みだけが手作業になるので、時間の節約にもなる。

 具体的にどんな実験だったかというと、pmd氏のところにあるレーザプリンタで、印字をよくするために僕のもっていないソフトウェアでレイアウトする必要があった。
 始まりはBBS Panixに僕が〈DTP志向〉というノートを作ったことだった。いろいろrapper氏、pmd氏と話していくうちにレーザプリンタを使用させてもらうことになったわけだ。まず、テキストを電話回線で茨城県に住むrapper氏に送った。テキストを送るためにLHAとishというフリーウェアを利用した。手元に書き手の原稿がくるたびに送り、それをrapper氏がレイアウトしていく。rapper氏がpmd氏に電話回線で一部分を送り、それをテスト印字したものをpmd氏からFAXで送ってもらった。

 5月23日日曜日、BBS Panixのホストコンピュータがあるpmd氏宅に集まり、印字プラス宴会ということになった。
 ところが、6月初めに僕の買ったレーザプリンタが家に届くことになっていたのだが、予定より早く23日に届いてしまった。これですべて、僕のところでできることになってしまった。ためしにそれまでできていた部分をpmd氏のプリンタですべて印字してみた。ほんとうにrapper氏、pmd氏にはお世話になってしまった。23日は楽しい宴会になった。
 246沿いのバス停留所で待ち合わせていた。僕はワインとウィスキーを持って、待ち合わせの場所に着いた。両氏は缶入の飲み物を路端に座って飲みながら待っていた。彼らと僕とは、およそ一回り年齢が離れている。その前にrapper氏が会っていたSwanSong、progeny夫妻も合流した。pmd氏宅ではrapper氏のもってきたビートルズの珍しいCDを聞いたりしながら、話がはずんだ。爆発的に僕の知らないロックグループの名前が飛びかっていく。ソフトウェアの会社だけあって、マシンがいろいろと揃っている。

 村上春樹の「1973年のピンボール」は、ピンボールマシンを有効に使った小説でマシンへの執着があるが、この集まりのメンバーはマシンを触ることの喜びを知っているというところに共通点があるのかもしれない。そのなかに、音楽、車、スキー、漫画、文学、科学全般などの楽しみを自在に滑り込ませる。

 SwanSong、progeny夫妻が先に帰り、夜中になるとモナコでやっているF1レースをみた。rapper氏の車で246をとばし家に着くと消音してレースの続きを見た。トップをきっていたシューマッハの車はスピンしていた。

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エキスパンドブック版  [98/4/6 朗読会]
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