足留まり

長尾高弘



胸のあたり 気分が悪いなと思いながらも むりして出てきたのだけれども 誰もいない田舎道のまん中で 足がからまってしまって 動けない たんぽぽが咲き ヒバリがピーチク鳴くけれど このまま動けないと 溶けてなくなってしまうなと 思うのだけれども 春の日は長くいつまでも落ちない

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エキスパンドブック版  [98/4/6 朗読会]
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