あたしの死体じゅくじゅくじゅく

駿河昌樹



おとうさん性交せよ あたし、 そんな世界うまれたときからこえていて、 冷感症だとひとはいうけど 男女のことなど時間のムダに思えるの おとうさん性交せよ あなたは、 にんげんは二種類あって、 種族保存係とじぶんをいきていくのとだって言う おとうさんは性交係 週にいちどははらませて、やけ酒のんで むなしいと、おれはむなしい、むなしいと、 くだまきながら死んでいく おとうさん性交せよ あなたには、 ほかにないもの、なんにも ホースをたずさえていつも消防士 いいんじゃない、それもじんせい あっちこっちにいのちの火つけて いいんじゃない、いそがしいむなしさ おとうさん性交せよ あたし、 かってにすきにいきるわ にんげんかんけいだいっきらい たべてねてちょっとはたらいて きれいな景色みてかぜにふかれて としとって病気したら死ぬのよ あたしの死体じゅくじゅく くさってにおってくずれる 夕日がきれいだといいなあ あたしの胸の骨がでるとき

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エキスパンドブック版  [98/4/6 朗読会]
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