子どもたちの叫び声
秋の日の明るい空に届いて
ぼくはひっきりなしにコーヒーを飲み
ひっきりなしにトイレに行き
今日も寝不足だ
子どもたちの小さなあいさつ
壁や相手の子どもに当たって
小さなワイワイが通りすぎていく
小さなワイワイが流れていく
ハガキを出すために一周する道路の
秋の空の下を 黄色い服の子どもが二人
自転車に乗って通りすぎる
秋の空に意味はなかったが ただ青白く
丸く 丸く バックネットや
赤レンガの家が日を浴びていた
きみたちの話し声が輪のようにカチンとあたる
アパートのよこの平らな地
土の上できみたちのバイバイは回る
トイレに行きたい身体
コーヒーを飲みたい身体
畳の上を歩きまわってひとりの足
指の近くで点線がきえる
ぼくは今日は声を出す空気になりたい
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