駿河昌樹
つかれたからだを横たえながら 眠らぬ青い宝石のはなしを思い出した さらわれてすてきに レンズコーティングされた双眼鏡などたずさえて 戻ってきた隣の子は無言に ひと秋を過ごしてしまったとか ああ ふかいつかれ 浮かんでくる色あざやかな風景 いつのまにか 空気もさびしくなった ひたひたと 肌はどこまで透いていくのだろう