天使



私は夢を夢見た! それに何の意味があろうか?
私は処女の女王で
優しい天使に守られていたが
愚かな悩みは決していやされなかった!

そして私は夜も昼も泣いた
天使は私の涙をぬぐってくれた
それでも私は泣き続けた
私の心の歓びは閉ざされてしまった

天使は羽をつけて逃げていった。
そして赤い薔薇のように真っ赤な朝。
私は涙をぬぐい、万の槍と盾で
怖れを守り固めた。

天使はすぐに帰ってきたが、
私の守りは固く、入ってこれなかった。
若き日は逃れ去り
髪は灰色になっていた。





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