t句

July 1272013

 言葉出雲となり麦のびをる

                           入沢春光

治16年、鳥取県日野郡生まれ。俳句を鳥取中(現鳥取西高)の先輩である子規門の坂本四方太の指導を受ける。その後河東碧梧桐が鳥取を訪れたの契機に「新傾向俳句」に参加。自由律の句を作った。中学一年上級の尾崎放哉とも親交を結ぶ。後年は村長、県会議員などを歴任し地元の政治家として活躍。酒豪として知られ宴席で食べた河豚の毒にあたって44歳で亡くなった。詩人の入沢康夫は親戚筋。あぎゃんこと、そぎゃんこと(あんなこと、そんなこと)。だんだん(ありがとう)など出雲弁も独特。米子で長く暮らした僕は出雲弁を話していた。同窓会などあると今でもみんな出雲弁だ。ああ懐かしい。『広江八重桜と山陰の明治俳人』(1992)所載。(今井 聖)




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