H@b句

July 2372015

 通知簿の涼しき丸の並び方

                           工藤 恵

日明日あたりは終業式、子供たちはランドセルに通学バッグに通知簿を持ち帰り、親にこってり絞られることだろう。この頃の小学校の評価はどうなっているかわからないが、むかしむかしの子どもの通知表を数十年ぶりに引っ張り出して、涼しい丸の並び方を考えてみた。「たいへんよい」「よい」「がんばろう」で涼しく丸がならぶって、横一列にぎっしり並んでなくて、三つの評価が間合いよくばらばらと並んでいる方が風通しがいい。「たいへんよい」の横一列になるまでがんばれと子どもを叱咤激励することを思えば。ばらばらの丸の配置の通知簿を「何だかこの丸の並び方、涼しげねぇ」なんて、ほほんとしている親の方が子どもにとって気楽だろう。『関西俳句なう』(2015)所載。(三宅やよい)




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