ミとみk

June 2862016

 くまモンの頬っぺは真っ赤新樹光

                           内ひとみ

州新幹線全線開業をきっかけに生まれた熊本のマスコットキャラクター「くまモン」。全国数あるキャラクターのなかでも群を抜いて認知度が高いのは、その親しみやすく利用しやすいデザイン性にあるという。大きな黒い体のなかに、情熱や活気を表す赤のコントラストがひときわ目を引く。熊本地震支援の一環で、許諾不要で使用可能という措置が取られ、また様々な人がくまモンのイラストを描くエールも誕生した。アンテナショップや物産展の利用、ふるさと納税など、災害にみまわれた地に向けて、新しい支援のかたちが生まれる。新樹からこぼれる光りのなかで、くまモンのほっぺはますます赤く染まり、地元を背負うキャラクターとして胸を張っているように見える。〈死者の海生者の海よ大花火〉〈山噴いて原始人めく夏の昼〉『道行』(2016)所収。(土肥あき子)




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