両方の親指を突っ込んで、 がっと引き裂いたら、 桃太郎は出てこなくて、 かぐや姫はなおさらいなくて、 ただ水が深々と溜まっていたんだ。 うわっまずいな、 と思ったけど、 開けてしまったものは、 もう戻れない。 だから、 次に開ける人が出てくるのを 待つことにしたんだよ。