ここ数年、 私にとって秋は物狂いの季節であって、 今日も、 エルネスト・ショーソンのポエム=詩曲などを聞きながら、 たわいのないことを書いているのだ。 四十過ぎて、 妻子抱えて、 失業寸前だというのに、 詩なんか書いて、 馬鹿もいいところだよ。 実際、感じるのだ、 最近、馬鹿に磨きがかかってきたのを。 気がつくと、 何の取り得もなくて、 だから失業しそうだというのに、 自分の馬鹿さ加減ににやけていて、 こんなことでよいのだろうか、 かわいそうな我が妻子よ。 (よくないよな) しかし許せ。 にやけていられるのは今のうちだけだ。 冬になれば、 ただ何の取り得もないだけだということに気付いて、 何も書けなくなるはずだ。