毛のはえた太陽からぼたりぼたりと 濁った血が垂れてきた時 私はレールの上に座っていた それは あぶら汗のわき出る春でもなく なまあくびの出る秋 のことでもない かかる時 我々は湿っぽく輝く 蜘蛛の糸をたぐり寄せる べきだろうか 答は石のように ころがってはいないが 動かない石 というものもある 我々は切れてしまった 糸をぼんやりとながめて いるのだろうか 二つめの太陽からぽたりぽたりと 濁った血が垂れてきた時 私はレールの上に座ってはいなかった