仮に、 霊というものがあるとして、 身体の方は、 火葬場で焼いて、 燃え残りの骨だけになっているのだから、 生きていたときと、 同じ形をしているとは思われない。 やはり、 形のない、 見えない思いとして、 生きている人間の、 たとえば肩のあたりに、 しがみついているのではないか。 その場合、 しがみついているのが 首 ではないことに、 感謝すべきではないのか。