第18号 1995.8.17 227円 (本体220円)〒154 東京都世田谷区弦巻4-6-18 (TEL:03-3428-4134:FAX 03-5450-1846)(郵便振替:00160-8-668151 ブービー・トラップ編集室) 8号分予約1100円 (切手の場合90円×12枚+20円×1枚) 編集・発行 清水鱗造 ブービー・トラップ特別号No.1、8月末日出来! 『presence/echolalia』(プレゼンス/エコラリア)発行:昧爽社 田中宏輔の二つの長編詩〈陽の埋葬〉を収める。 この号は予約には含まれません。別途、注文してください。700円(送料込み) なお、書店でも買えます。その際は、地方・小出版流通センター扱いと指定してください。
清水鱗造 一枚の景色が少し浮き上がってもう一枚の景色を作る。しかし、はがれた一部はもとの景色とくっついていて、樹木の根も絡まりながら二つの景色とつながっている。 ぼくは毎日人に出会う。そして話が始まる。しばらくすると出会ったことは、生成でも破壊でもなかったことに気付く。生理の行方はゼロ方向に毛細血管を張り巡らす。 これは一枚の景色とそこからはがれた景色のあいだ、何もない部分に発達するから、誰も見ることはできない。 遠近法はここからの距離、見えない地点への方向を表わすが、いっぽうで考え方の一つの型を眼から与えている。自分からの距離は生活するときにはとても意識しなければやっていけないが、密着することも無限遠に離れることも、まったく同じことなのだ。 だから作るとき遠近法を駆使することは〈厳粛な遊び〉〈普通の生活〉の枠のなかに思想を入れることだ。 そのような遠近法の〈団子〉を台所で味噌汁を作っているとき、たしかに感じている。 |