このフロントエンドからは、汎用プログラミング言語のPythonで書かれたスクリプトを実行できます。このフロントエンドの「実行」ボタンは、何らかのスクリプトが指定されたときに有効になります。
通常のウィンドウ
管のメインダイアログから起動したときのウィンドウ
このGUIフロントエンドを使うためには、Pythonを入手する必要があります。Python言語は、http://www.python.org/というサイトを持っており、プログラムは、ftp://ftp.python.org/pub/python/からダウンロードできます。また、http://aspn.activestate.com/ASPN/Downloads/ActivePython/からダウンロードできるActivePythonは、COMインターフェイスなど、Windows固有の機能も含む優れたパッケージです。
Python言語については、ダウンロードファイルに詳細なオンラインドキュメントが添付されているほか、無数の参考書が出版されていますので、ここでは、Python言語の詳細、オプションの詳細な意味には一切触れません。基本文献をいくつか挙げておきます。
Mark Lutz, "Learning Python," O'Reilly &Associates, Inc, 1999: 紀太章訳『初めてのPython』2000年オライリー・ジャパン
Mark Lutz, "Programming Python," O'Reilly &Associates, Inc, 1996: 紀太章訳『Python入門』、『Pythonプログラミング』1998年オライリー・ジャパン
Mark Lutz, "Python Pocket Reference," O'Reilly &Associates, Inc, 1998: 飯坂剛一監訳『Pythonデスクトップリファレンス』1999年オライリー・ジャパン
Pythonにとって何よりも重要なのは、スクリプトです。スクリプトは、コマンド行で直接指定することもできますし、スクリプトが格納されたファイルを指定することもできますが、どちらか片方しか指定できません。また、どちらも1つずつしか指定できないようです。
-c: コマンドを指定する このラジオボタンを選択すると、コマンド行から直接Pythonにスクリプトを渡せます。スクリプト行はすぐ下のエディットボックスに入力します。
スクリプトファイルを使う このラジオボタンを選択すると、上のエディットボックスが無効になり、下の3つのボタンが有効になります。これらのボタンを使ってスクリプトファイルを選択し、編集します。
選択 このボタンを押すと標準の「ファイルを開く」ダイアログボックスが表示されます。選択したファイルがPythonのスクリプトファイルとして使われます。
stdin このボタンを押すと、そのときのクリップボードの内容が一時ファイルにコピーされて、スクリプトとして使われます。これを押したあとで「選択」ボタンを押すと、次のメッセージボックスが表示されます。ここで「いいえ」を選択すると、ファイルの選択は中止されます。
編集 このボタンを押すと、「設定」ダイアログボックスの「スクリプトファイル編集用エディタ」で選択されたエディタを使ってスクリプトファイルを編集できます。スクリプトを実行するためにいちいちエディタをクローズする必要は(たぶん)ありません。
その他のオプションも、このページで指定できます。-Oと-OOを同時に指定できないことを除けば、単純にチェックしたオプションが指定されていきます。
Perl、Python、Rubyなどのプログラムでは、単純なフィルタコマンドとは異なり、入出力はどうしても必要な構成要素とは言えません。そこで、この3つのプログラムに対応するGUIフロントエンドは、入出力もオプションの一種として指定するようなデザインにしました。しかし、基本的な操作方法は、他のGUIフロントエンドの場合と同じです。ファイルをドラッグドロップしたときの動作は、このページが表示されているときには入力ファイルの追加、その他のページが表示されているときには入力ファイルの置き換えです。詳しくは、「入力の指定」と「出力の指定」を参照してください。
このページには、入出力のほか、「スクリプトに与えるオプション」エディットボックスがあります。Pythonプログラム自体に与えるオプションは、ほかのページで指定できますが、個々のスクリプトに与えられるコマンド行オプションは、このフロントエンドではカバーできませんので、ここで入力します。入力としてワイルドカードを使いたい場合も、このフィールドを利用します。
出力グループボックスの下の行には、組み立てたコマンド行が表示されます。管(pipeline)の「編集」ボタンで起動したときを除き、コマンド行の左側の四角形をマウスでクリックしてドラッグしていくと、他の錦、管、行(cmdline)にドロップできます。また、「コピー」ボタンを押すと、コマンド行情報がクリップボードにセットされます。クリップボードにコマンド行情報がセットされているときに、マウスの右ボタンをクリックし、コンテキストメニューから「貼り付け」を選択すると、クリップボードのコマンド行情報が反映されます。ドラッグアンドドロップとコピーアンドペーストの詳細は、「ドラッグアンドドロップとコピーアンドペースト」を参照してください。エキスポート、インポートされるときのコマンド行情報の形式については、「コマンド行情報のやり取りの仕組み」を参照してください。さらに、「.batロード」、「.bat保存」ボタンを使えば、同じ形式のコマンド行情報を.batファイルとして保存し、あとでロードすることができます。このロード、保存機能の詳細は、「.batファイルのロードと保存」を参照してください。
作業ディレクトリを表示しているエディットボックスを直接編集したり、マイコンピュータ、エクスプローラなどからフォルダを1つだけドロップしたりすると、作業ディレクトリを変更できます。「ChDir」ボタンでも、作業ディレクトリを設定できます。作業ディレクトリの設定が必要になるのは、入力ダイアログボックスの「直接指定する」を使うときです。詳しくは、「作業ディレクトリ」を参照してください。
「設定」ボタンを押すと、「設定」ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスでは、
出力の表示に使うテキストエディタ
スクリプトの編集に使うテキストエディタ
エクスプローラなどからファイルやフォルダをドロップしたときの確認メッセージの有無
出力の末尾に実行したコマンド行、実行時間などを付加するかどうか
コマンド行プログラムに渡すファイル名のディレクトリ区切り子を\ではなく/にするかどうか
コマンド行プログラムに渡すファイル名を8.3形式にするかどうか
コマンド行プログラムとしてどれを使うか
標準出力のためにテキストエディタを起動するかどうか
を指定できます。詳しくは、「設定ダイアログボックス」を参照してください。
「opt保存」ボタンを押すと、「オプション」グループボックス内の設定が保存されます。詳しくは「オプション保存」を参照してください。
「環境変数」ボタンを押すと、Pythonプログラムに渡す環境変数を編集できます。詳しくは「環境変数の設定」を参照してください。