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June 1061997

 起し絵やきりゝと張りし雨の糸

                           高橋淡路女

し絵(おこしえ)は立版古(たてはんこ)ともいい、切り抜き細工絵の一種。芝居の場面や風景の絵を切り抜き、遠近をつけ組み立ててから燈火で見る。要するに、飛び出す絵本の原形だ。雨を表現するために、白い糸が前面に何本もぴんと張られた起し絵を、作者は見ている。「なるほどねえ」と、その技巧に感心している。浮世絵のような雨。今では味わえない祭りの夜の楽しみ。ところで、最近の「MACLIFE」(97年6月号)を見ていたら、デジカメを使った起し絵(デジタル・フォトモ)づくりが紹介されていた。街の看板や人物や家並みを適当に撮影してきてプリントアウトし、それらを切り抜いて遠近をつけて立体化し、飛び出す絵本にするという遊びだ。さらに、それをもう一度デジカメで撮影する(「お湯をかけて戻す」というそうだ)と、なかなか面白い空間が見えてくる。新時代の起し絵だが、やはり雨は白い糸で表現するしかないかもしれない。(清水哲男)




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