ベンツとクライスラーが合併。アメリカ人の5人に1人はドイツ系だと知ると、納得?




1998蟷エ5譛9譌・縺ョ句(前日までの二句を含む)

May 0951998

 反り合はぬ花のなきかに霞草

                           佐藤博美

屋でちょっとした花束をこしらえてもらうと、注文をつけないかぎり、まず霞草が外されることはない。それほどにこの花は、どんな花とも相性がよい。作者が言うように「反り」の合わない花はないみたいだ。ただし、この句はそれだけのことを言っているのではなくて、霞草のように誰とでも調子を合わせられない自分自身の「感性」を、いささか疎んじているのでもある。そして一方では、霞草がどんな花とも付き合えるとはいっても、それはしょせん引き立て役にすぎないではないかという小さな反発心もあるように思われる。そのあたりの微妙な心の揺れ具合が、この句の読みどころだろう。ところで、本サイトが定本として参照している歳時記には、霞草の項目がない。花屋には一年中出回っているからだろうが、本来は初夏の花だ。当サイトでは「夏」に分類しておく。『私』(1997)所収。(清水哲男)


May 0851998

 敷居越え豆腐のしづく初つばめ

                           北野平八

は俳句では春の鳥とされているが、私のイメージでは断じて初夏でなければならない。燕をよく見た少年期を過ごした土地の季節感と燕の颯爽とした飛形とが、初夏のイメージとしてからまるからだ。ところで、この句。家人が鍋に豆腐を買ってきて、戸口を開け放したまま、台所に置きに行った。見ると、敷居のところに表から内側へと豆腐の水が黒くこぼれている。こういうことはまま起きるのだが、と、いきなり戸口すれすれに燕の影が、これまた黒くさっとよぎったというのである。初つばめ、まさに「夏は来ぬ」の光景だ。こぼれた豆腐の水とつばめの影。イメージの繰り出し方に、作者ならではの巧みさを感じさせられる。こんな光景を目撃したからには、台所の新鮮な豆腐は、きっと冷奴で食べられたにちがいない。冷奴を食べたくなった。『北野平八句集』(1987)所収。(清水哲男)


May 0751998

 初夏だ初夏だ郵便夫にビールのませた

                           北原白秋

正十五年発表の白秋の俳句。この頃、白秋は荻原井泉水と論戦あり、そのせいもあってか、しきりと自由律俳句を作っている。それが変な俳人の句よりも面白い。また、白秋にはビールの句が多く(ビール好きだったのか)、これも珍しい。ビールの句を二句。「ビールだコップに透く君の大きい影」「桜は白いビールの空函がたくさん来た」。これで見ると、ビールを函入りでとっているのがわかる。いま、キリン・ビールの明治・大正・昭和三代の復刻ビールというのが大ヒットしているそうだが、この白秋のビールはもちろん大正のそれである。(井川博年)




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