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November 20112010

 バス発てば君居なくなる寒くなる

                           辻田二章

は寒くても気持ちはあたたかい時もあればその逆もある。この句が生まれたのは、小春の休日だろうか。一緒に過ごしている間は、まさに賜った今日の日差しが何倍にも輝きを増して二人を包み、身も心もほわっとしているけれど、楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう。小さな今日だけの別れでも別れはさびしいものであり、それは会った時から、さらに会う前からわかっていたこと。バスが発ってしまって君がいなくなってだからさびしい、のではない。バスを見送りながら、わかっていたさびしさを今さらのようにかみしめていると、いつのまにか日は暮れていてさっきまで感じなかった寒さに急に襲われたのだろう。そして、今日一日の幸せな時間を思い出して、心にぬくもりを感じつつ家路をたどる作者である。『枇杷の花』(2001)所収。(今井肖子)




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