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September 0692011

 早稲の香や雲また月を孕みたる

                           三森鉄治

方によっても異なるが、早稲の収穫は8月下旬。今年はほんの少しだが田植えの手伝いをさせていただいたこともあり、日本中のどこの田の様子もなにかと気になる。早苗が青田になり、稲になるまでの間に台風の通過や大雨のニュースがこんなにあるとは思わなかったので、早稲刈り取りの記事に胸をほっと撫で下ろす思いがした。月を隠しては明らかにする流れる雲を「月を孕む」と表現した掲句に、稲が幾多の障害をくぐりぬけ、色づき豊かに実る姿を重ねる。みごとに実った稲は甘い香りがするという。実は今まで稲が香るなど、感じたことも思ったこともなかった。今年はどこかで、実った田の香りを身体いっぱいに詰めてこようかと思う。田んぼも畑もずいぶんある場所で育ったはずなのだ。「あー、これなら知ってる」と身体が頷いてくれるかもしれない。〈まつさきに老いし鹿来て水飲めり〉〈それぞれの丈に山ある九月かな〉『栖雲』(2011)所収。(土肥あき子)




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