プロ野球、今季は引き分けが多いな。玄人受けはするけれど…。(哲




2012蟷エ4譛14譌・縺ョ句(前日までの二句を含む)

April 1442012

 廊ながく花の盛りに間に合はぬ

                           原 雅子

報では週半ば、東京は花散らしの雨になるというから、週末の土曜日はもう花は終わっているだろう。しかし今年の桜は、時ならぬ嵐に耐えて咲き始め花冷の日が続いたからか、なんだか我慢強く、満開になっても少々の風では散らないので、逆に散り時を失っているかもしれない。そんなことを思いながら掲出句を思い出した。この桜は、順当に暖かくなっていよいよ咲き満ちてきた桜。昨年句集を拝読したのは初秋だったが、この句を目にして思わずにっこり、それから一気に花時のはやる心がよみがえり、一緒に気分は小走りになりながら、見るうちに咲きふえてゆく桜が目の前に広がるような気がしたのだった。年ごとに違うからまたおもしろい、まさに束の間の花時である。『束の間』(2011)所収。(今井肖子)


April 1342012

 落日の目つぶし鏡拭く沖縄

                           隈 治人

縄の落日が目にまぶしい。まぶしさを通り越して目つぶしのような強烈な光線だ。目つぶしで一端切る。鏡を拭くのは拭いても拭いても鏡から消えない沖縄の存在感を言っている。「目つぶし」がこの句の核。沖縄がテーマのようだが実は「目つぶし」の方が強烈な詩語だ。この句の「沖縄」は「目つぶし」がなければ生きてこないが、「目つぶし」の方は「沖縄」が無くても他の言葉とうまくやっていける。そんな気がする。こういう核になる語から探していく作り方もあろう。『感性時代の俳句塾』(1988)所載。(今井 聖)


April 1242012

 エリックのばかばかばかと桜降る

                           太田うさぎ

味もなく面白い、と俳句を表する言葉があるけど、この句はナンセンスでリズムがよくて、可愛くて面白い。東京へ来て「ばか」という言葉に人を見下す視線を感じていた。関西弁で「あほやなぁ」と言われても「ほんと、あほやね」と軽く返せるのに東京言葉で「ばか」と言われるとその冷たさにしばし落ち込む。そんな言葉も「ばかばかばか」と三連発で続けると、女の子が小さなこぶしを振り上げて気のきかない恋人の背中なんかをたたいているようでチャーミングに思える。それに加え「桜降る」なのだから「ばかばかばか」が桜の花びらの舞い散る擬音語のようにも思える。この名前がよくある男名だと妙に現実臭くなるが、「エリック」と嘘っぽい名前に言葉のモードを飛ばしたことでマンガチックな雰囲気を醸し出している。独特の軽みを持つこの作者の句は楽しい。「時速百キロつぎつぎと山笑う」「春深し立てば畳につんのめり」『俳コレ』(2011)所載。(三宅やよい)




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