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November 06112012

 活けられて女郎花とはさみしかり

                           橘いずみ

ロギクやイヌフグリなど、花の名には気の毒なものが見られるが、女郎花もそのひとつである。鮮やかな黄色でありながら、粟粒が集まったような控えめな花である。群生していてこその美しさもあり、一本折り取ると存在がことさら薄まってしまう。花瓶など花として活けられたときの所在なさはいかばかりか。女郎花といえば「紫式部日記」のなかで触れる女郎花の項の終わりかたはひときわ印象的だった。「その折はをかしきことの 過ぎぬれば忘るるもあるは いかなるぞ」、意訳すると「その時は興味をもっていたのに、時が経つと忘れてしまうものなのね」。花言葉は「約束を守る」。なんとも皮肉に思えるものの、これもまた時が経てば忘れてしまうのかもしれない。『燕』(2012)所収。(土肥あき子)




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