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2013ソスN2ソスソス14ソスソスソスソス句(前日までの二句を含む)

February 1422013

 中年やバレンタインの日は昨日

                           小西昭夫

レンタインは昨日だったのか!と後から思うぐらいだからチョコレートのプレゼントはなかったのだろう。バレンタインデーと言っても楽しいのはお目当ての彼氏がいる若い人たちばかり。大方の中年男性は職場で義理チョコを差し出されて初めて気づく日だろう。義理チョコをもらっても食べるのは奥さんか子供。ホワイトデーのお返しは買った方がいいかな、返す必要もないか、なんて頭を悩ますのも気重である。「中年や遠くみのれる夜の桃」と西東三鬼を思わせ初句の出だしではあるが、今の中年はこの句が醸し出すエロスからも遠く、冴えない現実を送っているのだ。「ゴミ箱につまずくバレンタインの日」(東英幸)なんて句もあり、そんなお父さんたちが空手で家に帰ってきても「チョコレートは?」なんて聞かないように。『季語きらり』{2011}所載。(三宅やよい)


February 1322013

 冬川や朽ちて渡さぬ橋長し

                           寺田寅彦

境の川にかかる橋は別として、車輛が頻繁に通るような橋は、今どきは耐震性も見かけもずいぶん立派なものになってきている。ここで詠まれている橋は木橋か土橋か、いずれにせよ老朽化してしまって、人が渡ることが禁じられている橋であろう。冬であれば、人が通らない橋は一段と寒々しく眺められ、渡れないということで実際以上に長い橋のように感じられるのだ。おそらく、その川は郊外を流れているのであろう。川はいつもより水かさが増して、白々と流れているかのように想像される。だからなおさらのこと、橋の老朽化が強く印象づけられ、いっそう長いものに感じられるのであろう。寒さのなかにも、古き良き時代の風景を感じさせてくれる句である。俳人としてもよく知られている寅彦は、二十歳の頃に俳句を見てもらうために夏目漱石を訪ね、いくつかの俳句が「ホトトギス」に掲載された。漱石には「谷深み杉を流すや冬の川」がある。『俳句と地球物理』(1997)所収。(八木忠栄)


February 1222013

 鞦韆にこぼれて見ゆる胸乳かな

                           松瀬青々

こを書くとき、折々今日は何の日か確かめる。七十二候や一般的な行事以外でも、なかなか面白い発見をすることもある。そして、今日2月12日はブラジャーの日。1913年、アメリカでマリー・フェルブ・ジャコブが現在の形に近いブラを発明、特許取得。世界初のブラジャーはハンカチをリボンで結んだだけという単純なものだったという。そして下着メーカー、ワコールがこの日を制定した。女性にとっては必需品でも、男性には謎の多い蠱惑的なしろものだろう。掲句、上五「鞦韆」に「ふらここ」のルビあり。同義の「ブランコ」より大人っぽく、「しゅうせん」より軽やかだ。健康的な女性のはつらつと弾む胸は、男性ならずとも目を引きつける。ふらここの描く弧からこぼれるような胸乳を想像するとき、性的な魅力を超越した屈託のない美しさを感じる。春をつかさどるといわれる佐保姫が霞の衣をまとい、たわむれに鞦韆を漕いでいるかのように。『松苗』(1939)所収。(土肥あき子)




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