結城浩『数学ガール』kindle版を購入。十代で出会いたかった本。(哲




2014蟷エ2譛23譌・縺ョ句(前日までの二句を含む)

February 2322014

 思案橋ブルース三寒四温かな

                           瀬戸正洋

し、居住地を自由に選べるなら、長崎に住んでみたい。江戸時代、オランダ人や中国人が駐留していたので、クレオール(混成)文化がいち早く形成されていて、たとえば卓袱(しっぽく)料理や長崎ちゃんぽんに代表されます。また、精霊流しやおくんちといった祭も派手で大がかりです。おくんちは、諏訪神社の氏子祭りですが、これは隠れキリシタンを改宗させて氏子にする目的もあったようで、質素倹約を旨とする江戸時代にしては例外的に派手な祭が許されていたといいます。したがって、多数のキリシタンにとっては受難の地であり、一方で原爆、水害といった痛みを記憶している町でもあるので訪れる者の足を立ち止まらせます。掲句の思案橋は、旧丸山遊郭の入り口で、花街へ行こうか行くまいか、思案のしどころだったことに由来します。1968年、長崎のキャバレーの専属だった中井昭・高橋勝とコロラティーノのデビューシングルにして唯一のヒット曲が「思案橋ブルース」です。この曲は、西田佐知子、美空ひばりらもカバーしており、同時期の長崎で別のキャバレーで専属だった内山田洋とクールファイブもカバーしていてYouTubeで聴けます。行ったり戻ったりの思案橋と、季節のそれの三寒四温。付かず離れず、調べのある句です。『B』(2014)所収。(小笠原高志)


February 2222014

 かまくらに触れいてふっと海のこと

                           小松田吉一

週末大雪の中、平常時のほぼ二倍、東京から八時間かけてたどりついた横手には、本物の雪と本物の寒さと初めて見るかまくらが待っていた。掲出句は、二月十六日に開催された、横手かまくら吟社主催の第四十四回かまくら探勝全国俳句大会での一句。灯のゆれるかまくらに新しい雪が降り積んで、思わずふれてみると思いの外やわらかかったのだが、同じようにかまくらにふれた作者の心にはふっと海が浮かんだのだという。ただ単に、幻想的、という言葉では言い表せない何かが、海、の一語に広がってゆく。白い雪に包まれてあおあおと暮れながら雪国は夜に沈んでいった。(今井肖子)


February 2122014

 夜着いて燈はみな春や嵐山

                           波多野爽波

事の都合だろうか。目的地に到着したら、夜だった。あちこちに明かりが点っている。その明かりは、みな、春なのだという感慨。無事に着いた安堵感をこころにしながら、灯しはどれもみな、キラキラと燦めいて見える。「や」の切字は、思いの深さを語っている。下五「嵐山」ではじめて到着地点が明かされるが、作者の京都への思い入れは格別。「炬燵出て歩いてゆけば嵐山」という軽妙洒脱な句もある。(中岡毅雄)




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