「政権与党がアホやからやってられん」とも言ってられんし…。(哲




2014ソスN6ソスソス28ソスソスソスソス句(前日までの二句を含む)

June 2862014

 梅雨に和す鰭美しき魚焼いて

                           神尾久美子

こんな感じです、と送られてきた動画を見てびっくり、かなり大きい雹が降っている映像、都内からだ。その日は都心でも雷が遠く聞こえて空は暗く大雨の予感、まさに梅雨最中という一日だった。うっとおしいけれど梅雨が無ければお米も実らないしな、などと言いつつ六月も終わる。雨ばかりだと滅入りもするが、外の雨を見ながらの家居は小さな幸せを感じるものだ。ゆっくりと時間を使って過ごせるそんな日は、勢いよく炒め物を作るより、じっくりと魚を焼く方が似合っている。グリルでタイマー、ではなく網で、魚が焼けていく様をじっと見ている作者。少し焦げ色のつき始めた鰭を美しいな、と思った時、和す、という美しい言葉が浮かんだのだろう。『新日本大歳時記 夏』(2000・講談社)所載。(今井肖子)


June 2762014

 帚木が帚木を押し傾けて

                           波多野爽波

の句に対しては、爽波はよく語っていた。同時作「帚木のつぶさに枝の岐れをり」と比較して、「『つぶさに枝に岐れをり』の方は、他の人でも詠めるかも知れないが、『押し傾けて』の方は、なかなか詠めないでしょう」と。「つぶさに」の方は、細かい観察眼がうかがえるが、「押し傾けて」の方は、帚木の存在そのものの核に迫っていく迫力がある。「帚木に影といふものありにけり高浜虚子」のように、従来の帚木のイメージは、はかなげなものであった。それを爽波は、力強い存在に詠んでみせた。『湯呑』(昭和56年)所収。(中岡毅雄)


June 2662014

 東京ははたらくところ蒸し暑し

                           西原天気

日都心に通勤しているが、「はたらくところ」というのは実感だ。東京の都心は生活の匂いがしない。窓のあかない高層ビルの只中に緑はまばら、夏の日の照り返しを受けた舗道を歩くとあまりの暑さに息が詰まる。冷房のきいたオフィスと戸外の気温の落差に一瞬目がくらむほどだ。「はたらく」という忍耐の代償としてお給料がある。と、新聞の人生相談に書いてあったけど、憂鬱な表情で通勤している人たちはどうやって自分をなだめているのだろう。今朝もまた人身事故で電車が遅れるという告知が電光掲示板に流れる。やってられないなぁ、と思いつつ掲句を呟いてみる。『はがきハイク』(2010年7月・創刊号)所載。(三宅やよい)




『旅』や『風』などのキーワードからも検索できます