振込め詐欺多発地区につき用心せよと警察から電話。(哲




2015ソスN6ソスソス25ソスソスソスソス句(前日までの二句を含む)

June 2562015

 飲み干して重くなりたるビアジョッキ

                           平石和美

ールがおいしい季節になった。仕事が終わり「ちょっと飲みに行こうか」と誘われてのまずは最初の一杯。本当に生きていてよかった、と思う瞬間でもある。家だと小さい缶を一本空けるにも持て余し気味なのに、外で飲むとビアジョッキ2杯ぐらいは軽くいけてしまうのはなぜだろう?残り少なくなったビールを飲み干したあと、それまでは軽々と持ち上げていたビアジョッキが右手にずしんと重くなる。空になっているはずなのに…。書かれて初めて気づく感覚もある。このように微妙な勘どころを押させて表現するのは俳句の得意とするところ。この季節ビアジョッキでビールを空けるたび、この句が頭をかけめぐりそうである、『蜜豆』(2014)所収。(三宅やよい)


June 2462015

 母恋ひの舳倉(へくら)は遠く梅雨に入る

                           水上 勉

登半島の先端輪島の沖合に舳倉島はある。周囲5キロの小さな島である。一般にはあまり知られていないと思われる。近年は定住者もあり、アワビ、サザエ、ワカメ漁がさかんで、海士の拠点になっているという。野鳥観察のメッカとも言われるから、知る人ぞ知る小島である。私はもう40年ほど前に能登半島を一人旅したとき、輪島の浜から島を眺望したことがあった。鳥がたくさん飛び交っていた。作者は「雁の寺」や「越前竹人形」「越後つついし親不知」などで知られているが、母恋物を得意とした。梅雨の時季に淋しい輪島の浜にたたずんで、雨にけむる舳倉島をじっと眺めて感慨にふけっている様子が見えてくる。「母恋ひの舳倉」の暗さは、心憎いほどこの作家らしく決まっている俳句である。母への愛着恋着は時代の変遷にかかわりはあるまいけれど、「母恋ひ」などという言葉は近ごろ聞かれなくなった。作者には似た句で、他に「母恋ひの若狭は遠し雁の旅」がある。『文人俳句歳時記』(1969)所収。(八木忠栄)


June 2362015

 夏至の日を機械の手入れして終わる

                           恒藤滋生

日は夏至。太陽が夏至点を通過し、北半球では一年で昼がもっとも長く、夜がもっとも短くなる。冬至と比べると、昼間の時間差は4時間以上にもなる。太陽を生活の中心とした生活からずいぶんと離れてしまった現代でも、同じ午後5時でもまだこんなに明るいというように、時間を基本としつつ日の長さを実感する。掲句は正確が取り柄の機械と、一年のなかで伸び縮みする太陽の動きとの取り合わせがユニーク。しかも、終日機械の手入れに関わっていたことで、人間はもう太陽とともに生きる生活には戻れないことも示唆しているようにも思われる。そこには、自然が遠く離れてしまったようなさみしさや切なさも漂うのだ。『水分』(2014)所収。(土肥あき子)




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