動物がいる
手足がいっぱいある動物である
これはヒドラである
一種の極点にそれらが蝟集したヴィジョンになって
室内燈を点滅させる
また植物がある
水の街は整備されて植物たちは
大きな盆に移された
中心の教義がある
その言葉は容易に破壊できた
そしてさまざまな迷走ともみえる風が
多くの方角から訪ねてきたのだ
それは花ではなかった
それは〈知〉でもなかった
解決されたものや係争中のものの全体が
いまとてつもない快楽にも思われるのだ
〈あるいは〉と思う
あるいはこれは局地的な状態なのだろうか
しかし始まったものを
誰も抑えることができないということによって
その迷走に似た風の集中は支持される
物語が始まるということによって
彼には一種の烙印が押されることは必至だ
としても……
彼の街は建設され始めているのである
これは当為であることによる街ではない
異解を分析し分断する街であり
当為を疑う街であることによって
その物語は再び風に含まれることが
許されるのである……
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