ベッドから天井を見上げていたら、 天井が左右に動き出した。 えっ? と思って見直すと、 当たり前にじっとしていた。 見るときの気持ちの具合の ちょっとした違いらしい。 そういえば二日前、 別の部屋にいたときも、 同じようなことがあった。 そのときは壁で、 幾何学模様の壁紙が 貼ってあった。 ベッドから見ると、 その壁は波打っているようだった。 えっ? と思って見直すと、 当たり前にじっとしていた。 その壁は波打ちやすく、 骨をつかんだら、 波打たせたり、 止めたりを 自在に操れるようになった。 この天井はちょっと違うらしい。 もうどうしても動かない。 止まらなくなるよりは、 いいかもしれないけど。2013年6月