セッション・ポエム(作品007番)
ゲスト・映画「A KNIFE IN THE WATER 水の中のナイフ」監督ポランスキー

芹・奈瑞菜・御形・はこべら・ヒヤシンス


  
湖上に浮かぶ白いヨット、そこには中年に差しかかった男と、美しい彼の妻、そし
て風来坊の若者が乗船している。このシチュエーションのなかに、その後のポラン
スキー作品で開花する要素がすべて凝縮されている。*
 紙風船の中に──  秘密を  持ち歩く ひとが  おります。  エレベーターも故障です。 (B2F・B1F/1F・2F・3F・4F・5F■・・・・・・・□)  地下室は水浸し/  地下室は水浸し/  地下室は水浸し/  地下室は水浸し/  地下室は水浸し/  /  /1F・2F・3F・4F・・・・・・・・・・・・・・■・・・□)  ──いつ迄たっても、雨がうっとうしゅうございますね。  地下室にナイフを忘れていました。  ナイフは水浸し/  ナイフは水浸し/  ナイフは水浸し/  ナイフは水浸し/  /  /1F・2F・3F・4F・・・・・・・・・・・・・・・・■・□)  ──水色の感熱紙は手触りが滑らかで光っている方が印刷面です。  春を忘れていました。  レンズは水浸し/  レンズは水浸し/  レンズは水浸し/  /  /1F・2F・3F・4F・・・・・・・・・・・・・・そして、春)  紙風船の中に────  花弁(はなびら)を、  秘す ひとが  おります。 (芹・奈瑞菜・御形・はこべら・ヒヤシンス・・・・・・・・・・□□)  ──息をひそめる春の蝶は、持ち込み禁止です。  地下室には冬のナイフがまだ眠っております。

*映画・カタログ(配給・キネティック)



(C) Copyright, 1998 AOKI, Eime
|ホームページ||詩|
|目次||前頁(夜の凧揚げ)||次頁("C Major" And a Parasol on the Beach)|