子供を見ているとひょんなことを思い出すものである
子供の頃の私のなかには
みんたかとかつんたかとかじゃあたかといった連中が住んでいて
あたりが静かになると
もぞもぞと動き出して
芝居のようなことをするのである
そのみんたかとかつんたかとかじゃあたかは
それぞれきゃらくたあというものを持っていて
よく出てくるやつもいれば
めったに出番のないやつもいる
(よく出てくるからといってそいつが好きだとは限らないのだ)
話の内容やそいつらがどんなやつだったかは忘れてしまった
いずれ眠って夢でも見ていたのだろう
覚えているのは
騒がしかった雰囲気と名前の一部だけ
いつの間にか一人も出てこなくなって
そんなやつらがいたことさえ忘れていた
それにしても
その芝居を見ていた私は誰だったのだろう
今ごろそんなことを思い出す私も
Booby Trap No. 11
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