このフロントエンドからは、ANSI(ASCII)、Unicode、UTF-8の3種類の文字コードを相互変換するaucプログラムを実行できます。この機能は、Windows NT/2000/XPのメモ帳プログラムにもありますが、パイプラインの一部として実行できるところに意味があります。ただし、変換自体はWindowsのシステムファンクションに任せていますので、読み取った内容の自動判別能力は限られています。特に、入力がUTF-8の場合、かならず-Tオプションを指定しなければなりません(メモ帳は自動判別していますが)。このフロントエンドの「実行」ボタンは、何らかの入力が指定されたときに有効になります。
通常のウィンドウ
管のメインダイアログから起動したときのウィンドウ
マイコンピュータ、エクスプローラなどのウィンドウからファイルのアイコンをドラッグしてきてこのウィンドウにドロップすれば、そのファイルが入力ファイルとして使われます。
クリップボード このチェックボックスをクリックすると、「入力ファイル」ダイアログボックスで指定された入力を使わず、クリップボードの内容を標準入力にリダイレクトします。
ファイル このボタンをクリックすると、「入力ファイル」ダイアログボックスが表示されます。ファイルの順番を指定したいときや、ワイルドカードを使って複数のファイルをまとめて指定したい場合には、このダイアログボックスを使います。
入力の指定方法の詳細については、「入力の指定」を参照してください。
このプログラムのオプションは、--helpと--versionを除けば、入出力の文字コードを指定するためのものだけです。特に指定しなければ、入力についてはANSI、Unicode自動判別を行い、ANSIで出力します。UTF-8の入力を自動判別することはできません。また、ANSIとUnicodeの自動判別も、Windows付属のsortプログラムと同様に失敗することがあります。確実な処理をしたい場合には、入力文字コードを明示してください。
-A 入力をANSIと見なします。
-U 入力をUnicodeと見なします。
-T 入力をUTF-8と見なします。
-a ANSIで出力します。
-u Unicodeで出力します。
-t UTF-8で出力します。
-n Unicodeで出力します。通常のUnicodeテキストファイルの先頭には、それがUnicodeテキストファイルであることを示すために、0xff、0xfeの2バイトの情報がくっついているようです。-uを指定すると、その0xff、0xfeが付いた出力を生成しますが、-nを指定すると、その2バイトのない出力を生成します。フロントエンドなしでPCKに付属しているaddnullコマンドに-lオプションを付けて実行した上で、auc -nを通すと(つまり、addnull -l [入力ファイル名] | auc -n > [出力ファイル名]というコマンド行を作ると)、板(boardu、すなわちUnicode版の方)の入力ファイルを作れます。たぶん、それ以外にこのオプションの用途はないでしょう。
--help fold.exeのヘルプメッセージが表示されます。
--version fold.exeのバージョン番号が表示されます。
これらのオプションを指定すると、オプショングループボックス内のほかのオプションは指定できなくなります。
通常、出力ファイル名を指定する必要はありません。指定しなければ、出力は一時ファイルに書き込まれ、その一時ファイルが指定されたテキストエディタによってオープンされます。しかし、ファイル名を指定すれば、出力はそのファイルにリダイレクトされ、テキストエディタにもそのファイルが渡されます。また、中央のエディットボックスにファイル名が表示され、その下の「追加」チェックボックスをチェックできるようになります。「追加」チェックオックスをチェックすると、そのファイルの元の内容の末尾に出力を書き足します。出力の指定方法の詳細は、「出力の指定」を参照してください。
出力グループボックスの下の行には、組み立てたコマンド行が表示されます。管(pipeline)の「編集」ボタンで起動したときを除き、コマンド行の左側の四角形をマウスでクリックしてドラッグしていくと、他の折、管、行(cmdline)にドロップできます。また、「コピー」ボタンを押すと、コマンド行情報がクリップボードにセットされます。クリップボードにコマンド行情報がセットされているときに、マウスの右ボタンをクリックし、コンテキストメニューから「貼り付け」を選択すると、クリップボードのコマンド行情報が反映されます。ドラッグアンドドロップとコピーアンドペーストの詳細は、「ドラッグアンドドロップとコピーアンドペースト」を参照してください。エキスポート、インポートされるときのコマンド行情報の形式については、「コマンド行情報のやり取りの仕組み」を参照してください。さらに、ダイアログボックス上でマウスの右ボタンを押したときに表示されるコンテキストメニューの「.batロード」、「.bat保存」コマンドを使えば、同じ形式のコマンド行情報を.batファイルとして保存し、あとでロードすることができます。このロード、保存機能の詳細は、「.batファイルのロードと保存」を参照してください。
作業ディレクトリを表示しているエディットボックスを直接編集したり、マイコンピュータ、エクスプローラなどからフォルダを1つだけドロップしたりすると、作業ディレクトリを変更できます。「ChDir」ボタンでも、作業ディレクトリを設定できます。作業ディレクトリの設定が必要になるのは、入力ダイアログボックスの「直接指定する」を使うときです。詳しくは、「作業ディレクトリ」を参照してください。
「設定」ボタンを押すと、「設定」ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスでは、
出力の表示に使うテキストエディタ
エクスプローラなどからファイルやフォルダをドロップしたときの確認メッセージの有無
出力の末尾に実行したコマンド行、実行時間などを付加するかどうか
コマンド行プログラムに渡すファイル名のディレクトリ区切り子を\ではなく/にするかどうか
コマンド行プログラムに渡すファイル名を8.3形式にするかどうか
コマンド行プログラムとしてどれを使うか
を指定できます。詳しくは、「設定ダイアログボックス」を参照してください。
「opt保存」ボタンを押すと、「オプション」グループボックス内の設定が保存されます。詳しくは「オプション保存」を参照してください。