このフロントエンドからは、ファイルの先頭の指定された分量のデータのみを出力するheadプログラムを実行できます。PCK版のheadは、cygwin版とほぼ同じですが、行末がCRのみのファイルにも対応しています。ファイルの末尾の指定された分量のデータのみを出力するプログラムもあります(尾: tail)。このフロントエンドの「実行」ボタンは、何らかの入力が指定されたときに有効になります。
通常のウィンドウ
管のメインダイアログから起動したときのウィンドウ
マイコンピュータ、エクスプローラなどのウィンドウからファイルのアイコンをドラッグしてきてこのウィンドウにドロップすれば、そのファイルが入力ファイルとして使われます。
クリップボード このチェックボックスをクリックすると、「入力ファイル」ダイアログボックスで指定された入力を使わず、クリップボードの内容を標準入力にリダイレクトします。
ファイル このボタンをクリックすると、「入力ファイル」ダイアログボックスが表示されます。ファイルの順番を指定したいときや、ワイルドカードを使って複数のファイルをまとめて指定したい場合には、このダイアログボックスを使います。
入力の指定方法の詳細については、「入力の指定」を参照してください。
オプションを指定しなければ、ファイルの先頭10行を表示します(10行未満のファイルは全部)。処理したファイルが1つならファイル名を出力しませんが、複数なら、次のような形式でファイル名を出力します。
==> C:\WINDOWS\DISPLAY.TXT <==
ファイルではなく、標準入力を読み込んだ場合には、次のように表示されます。
==> standard input <==
表示するデータの分量は、行単位、バイト単位で指定することができます。行単位で指定した場合、入力ファイルの改行コードがCR、LF、CR+LFのどれであっても、出力の改行コードはCR+LFに変換されます。バイト単位で指定した場合には、そのような変換は行われません。
-n 表示するデータの分量を行単位で指定します。Windows Meで-n 7 c:\windows\display.txt c:\windows\mouse.txtを実行すると、次のように出力されます。
==> C:\WINDOWS\DISPLAY.TXT <==
----------------------------------------
Microsoft Windows Millennium Edition
README : ディスプレイ
2000 年 6 月
----------------------------------------
(c) Copyright Microsoft Corporation, 2000
==> C:\WINDOWS\MOUSE.TXT <==
----------------------------------------
Microsoft Windows Millennium Edition
README : ポインティング デバイス
2000 年 6 月
----------------------------------------
(c) Copyright Microsoft Corporation, 2000
-c 表示するデータの分量をバイト単位で指定します。Windows Meで-c 125 c:\windows\display.txt c:\windows\mouse.txtを実行すると、次のように出力されます。
==> C:\WINDOWS\DISPLAY.TXT <==
----------------------------------------
Microsoft Windows Millennium Edition
README : ディスプ_
==> C:\WINDOWS\MOUSE.TXT <==
----------------------------------------
Microsoft Windows Millennium Edition
README : ポインティン_
■■_の部分は、2バイト(全角)カタカナの1バイト目で、本来は表示不可能な文字です。この表示不可能な文字を最後に出力すると、改行すら加えずに表示を終了します。
-cを指定した場合には、1字の英字を付加して単位を大きい数字にすることもできます。
b 512バイト。指定された数字を512倍します。
k 1Kバイト。指定された数字を1024倍します。
m 1Mバイト。指定された数字を1048576倍します。
-q これを選択すると、複数のファイルを処理した場合でも、ファイル名が出力されなくなります。Windows Meで-q -c 125 c:\windows\display.txt c:\windows\mouse.txtを実行すると、次のように出力されます。
----------------------------------------
Microsoft Windows Millennium Edition
README : ディスプ_ ----------------------------------------
Microsoft Windows Millennium Edition
README : ポインティン_
■■_の部分は、2バイト(全角)カタカナの1バイト目で、本来は表示不可能な文字です。ファイル名を出力するときには、末尾が改行でなければ改行を付加してからファイル名を表示しますが、ファイル名を出力しないときには、このように次のファイルからの出力を直接続けます。
-v これを選択すると、1つのファイルしか処理しなかった場合でも、ファイル名が出力されます。
--help head.exeのヘルプメッセージが表示されます。
--version head.exeのバージョン番号が表示されます。
これらのオプションを指定すると、オプショングループボックス内のほかのオプションは指定できなくなります。
通常、出力ファイル名を指定する必要はありません。指定しなければ、出力は一時ファイルに書き込まれ、その一時ファイルが指定されたテキストエディタによってオープンされます。しかし、ファイル名を指定すれば、出力はそのファイルにリダイレクトされ、テキストエディタにもそのファイルが渡されます。また、中央のエディットボックスにファイル名が表示され、その下の「追加」チェックボックスをチェックできるようになります。「追加」チェックオックスをチェックすると、そのファイルの元の内容の末尾に出力を書き足します。出力の指定方法の詳細は、「出力の指定」を参照してください。
出力グループボックスの下の行には、組み立てたコマンド行が表示されます。管(pipeline)の「編集」ボタンで起動したときを除き、コマンド行の左側の四角形をマウスでクリックしてドラッグしていくと、他の頭、管、行(cmdline)にドロップできます。また、「コピー」ボタンを押すと、コマンド行情報がクリップボードにセットされます。クリップボードにコマンド行情報がセットされているときに、マウスの右ボタンをクリックし、コンテキストメニューから「貼り付け」を選択すると、クリップボードのコマンド行情報が反映されます。ドラッグアンドドロップとコピーアンドペーストの詳細は、「ドラッグアンドドロップとコピーアンドペースト」を参照してください。エキスポート、インポートされるときのコマンド行情報の形式については、「コマンド行情報のやり取りの仕組み」を参照してください。さらに、ダイアログボックス上でマウスの右ボタンを押したときに表示されるコンテキストメニューの「.batロード」、「.bat保存」コマンドを使えば、同じ形式のコマンド行情報を.batファイルとして保存し、あとでロードすることができます。このロード、保存機能の詳細は、「.batファイルのロードと保存」を参照してください。
作業ディレクトリを表示しているエディットボックスを直接編集したり、マイコンピュータ、エクスプローラなどからフォルダを1つだけドロップしたりすると、作業ディレクトリを変更できます。「ChDir」ボタンでも、作業ディレクトリを設定できます。作業ディレクトリの設定が必要になるのは、入力ダイアログボックスの「直接指定する」を使うときです。詳しくは、「作業ディレクトリ」を参照してください。
「設定」ボタンを押すと、「設定」ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスでは、
出力の表示に使うテキストエディタ
エクスプローラなどからファイルやフォルダをドロップしたときの確認メッセージの有無
出力の末尾に実行したコマンド行、実行時間などを付加するかどうか
コマンド行プログラムに渡すファイル名のディレクトリ区切り子を\ではなく/にするかどうか
コマンド行プログラムに渡すファイル名を8.3形式にするかどうか
コマンド行プログラムとしてどれを使うか
を指定できます。詳しくは、「設定ダイアログボックス」を参照してください。
「opt保存」ボタンを押すと、「オプション」グループボックス内の設定が保存されます。詳しくは「オプション保存」を参照してください。